今年の読書の記録です。
ベスト3と印象に残った本について書きました。
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はじめに
今年はときどき、読書記録をどう書こうか、と考えたりしたのですが、結論は出ませんでした。
とりあえず、今年読んでよかった本ベスト3と、その他記録しておきたい本の記事をざっくり書いておこうと思います。
2024のベスト3
まずはじめに、今年読んだ本からベスト3を選んでみました。こんな3冊になりました。
- 『グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない』(ロバート・ウォールディンガー, マーク・シュルツ /著, 児島 修 /翻訳, 辰巳出版)
- 『超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか』(リチャード ワイズマン /著, 木村 博江 /翻訳, 文藝春秋)
- 『楽園のカンヴァス』(原田マハ /著, 新潮文庫)
『グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない』
『グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない』を読んで、今の私が一番強く思ったのは、人生において、友人を大切にしたいなということでした。これまでの友人も、これからの友人も。
私にとっては一番何でも話せた友人を亡くし、あれから、それほどの友人はなかなかいないのだけれど。
若い頃から今も友人でいてくれる人たちには、やっぱり日々忙しいだろうしと遠慮もしてしまう。何よりも、私にとって夫が、夫でもあり、なんでも話せる友人でもあり、という存在なので、それに甘えているところもあるのだろうな、とも思います。
そもそも、アメリカへ来るときには、勉強をしに来たのだしとりあえず友達はいなくてもいいかな、と思っていました。
思い返せば、あの頃は人間関係にちょっと疲れていたかもしれなくて、逃げの気持ちもあったのかもしれないけれど。
それにしても、それで10年そのままなのは、ちょっと長いですね。
さすがに、子ども関係でのお付き合いも増えてきたし、いつまでも引きこもらず、自分の友人というのも、大切にしていこうと思ったのでした。
「やっぱりいざというときに頼りになるのは家族だ」とも聞くし、きっとそれもそうだと思うけれども。
日常を過ごす中で、温かい心のつながりを持てる友人を、増やしていける人生がやっぱりいいかな。家族ぐるみで仲良くできる人たちも増やしていけたらいいなとも思ったり。お互い大切にしたいと思える人たちを大事にし、また、そうできる人たちと知り合っていきたいものです。
無理はせず、自然体で。
と、今の私には、友人関係の話が印象に残っているけれど、他にも、いいことがたくさん書かれていました。
何よりも、本の内容は、信頼のおける調査だなと思います。一年に一度くらいは、読み直したい本です。読み直すたびに、心に響く言葉がきっとありそうだと思います。
『超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか』
『超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか』について書き出したら、すごいボリュームになってしまったので、記事を分けることにしました。
『楽園のカンヴァス』
今年読んでよかった本3冊目は、『楽園のカンヴァス』です。久しぶりに、こういう小説らしい小説を読みました。
NYへ旅行に来たら、必ずMoMA (ニューヨーク近代美術館) へ行っていたし、NYに住み始めてからも何度かは行っていることもあって、余計に情景が目に浮かびやすい、というのもプラスになっているかもしれません。駅からMoMAまでの道のりの記述なんかも、すごく想像できましたし。
この本は、日本へ帰る飛行機の中で、子どもが動画を見たり寝たりしているうちに読んだのですが、不覚にも飛行機の中なのにちょっと泣いてしまいました。
この後、同じ著者の、同じくMoMAが舞台の『モダン』も買ってみましたが、私は『楽園のカンヴァス』の方が好きだったかな。
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その他の本について
その他、読んだ本の中から、メモしておきたいものを書いておきます。
エッセイ
よく書いているのですが、エッセイを読むのが好きです。今年は、こんなエッセイを読みました。
- 『いつも旅のなか』(角田 光代 /著, 角川文庫)
- 『恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。 』(角田 光代 /著, 角川文庫)
- 『ポンコツ一家 』(にしおかすみこ /著, 講談社)
- 『手塚治虫エッセイ集1』(手塚 治虫 /著, 手塚プロダクション)
- 『旅人 ある物理学者の回想』(湯川 秀樹 /著, 角川ソフィア文庫)
- 『もものかんづめ』(さくら ももこ /著, 集英社文庫)
- 『そういうふうにできている』(さくら ももこ /著, 新潮文庫)
- 『ももこの世界あっちこっちめぐり』(さくら ももこ /著, 集英社文庫)
『恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。』は思っていたのと違ったけど、同じ著者の『いつも旅のなか』は好きでした。私はこんなに激しくなくて、バックパッカーというよりは、ただの貧乏旅行寄りの旅だったけど、「そんな旅を若い頃はしていたな、若さならではだったな」って思い出しました。
さくらももこさんの『そういうふうにできている』は、出産のことが書かれたエッセイ。私も帝王切開だったけど、時代もちょっと違うし、出産した国も違う。そんなことあったなーって思ったり、違いを楽しんだりしました。
『ももこの世界あっちこっちめぐり』は、なんというか、バブルの残り香を感じるような。そんな部分も含めて楽しみました。
湯川秀樹さんのエッセイ『旅人 ある物理学者の回想』では、すごい人の人生が垣間見れました。
どんな人のエッセイも、それぞれ個性があって、やっぱり好きだなと思います。
今年一番衝撃を受けた本
養老孟司さんの『半分生きて、半分死んでいる』(PHP新書)、『AI支配でヒトは死ぬ 』(ビジネス社)で言及されていた、『国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動 』(伊藤祐靖 /著, 文春新書)という本。
これが、今年、一番衝撃を受けた本だったかもしれません。
私はまだ読めていない、同じ著者の次作『自衛隊失格 私が「特殊部隊」を去った理由』(新潮文庫)の書評で、養老孟司さんは、
『国のために死ねるか』(文春新書)は衝撃的だった。こういう人がまだいたか。そう思った
と書かれています。
私は、全体から感じる気迫、生き方、そういうのが衝撃的でした。自分は生ぬるく生きているので、対照的すぎて衝撃、というのもあるかもしれません。こんな人が日本にもいるんだ、というか。外国に住んでいると、外国にはなんとなくいそうな気がするけれど。
日本から外に出て生活していると、こんな平凡な毎日でも、出会う人の幅が広がり、国というものに対して思うことの幅も広がる気がしますが、そんな生ぬるいものではなさすぎる衝撃。
好き嫌いは別として、少なくとも、こんな世界を知っておくのも大事なことなのかな、というふうに思いました。世界って広くて、いろんな国があるし、そんな中でやっていかなければならないのは事実だから。
子育てをする上で思うことと、この本で書かれていたことにも共通点がありました。そんなことも、またどこかで書けたらと思います。
子育て関連の本
相変わらず、子育て関連の本も読みました。
- 『改訂版 叱らない子育て』(岸見一郎 /著, 学研プラス)
- 『誤解だらけの子育て』(成田 奈緒子 /著, 扶桑社BOOKS新書)
- 『高学歴親という病』(成田 奈緒子 /著, 講談社+α新書)
- 『山中教授、同級生の小児脳科学者と子育てを語る』(山中伸弥, 成田 奈緒子 /著, 講談社+α新書)
- 『子どもに勉強は教えるな 東大合格者数日本一 開成の校長先生が教える教育論』(柳沢幸雄/著, 中央公論新社)
- 『「算数力」は小3までに育てなさい――10年連続、算数オリンピック入賞者を出した塾長が教える』(田邉 亨 /著, ダイヤモンド社)
- 『5歳の壁 〜語彙力で手に入れる、一生ものの思考力〜』(和田秀樹 /著, 小学館)
高学歴じゃないけど、そんな本も読んでみました。
読んだところで、何を生かせているのかといえば疑問なんですが、なんとなくでも、役に立っている部分もあるでしょうか。
あえていうなら、子どもには外で遊んでたくさん遊んでもらおうとは思って、実行するようにしています。
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語学関連の本
語学関連の本。今年は、3つ目の言語習得に興味があったので、そんなものを読みました。
- 『ゼロから12ヵ国語マスターした私の最強の外国語習得法』(Kazu Languages /著, SB新書)
- 『マルチリンガルの外国語学習法』(石井 啓一郎 /著, 扶桑社新書)
他に、『10か国語翻訳者の語学学習年代記: ポリグロットのすすめ』という本も読みました。
語学関連の本も、教育関連の本と同じく、読んだだけになってます。
そもそも、英語も、次の言語も、自分がどのレベルでやりたいのかすら、今ひとつ定まっていない状態なので。
それに、そんなにたくさんの言語を学びたいと思っているわけでもなく、3つ目はもしかすると必要に迫られそうかも、やれるならやれた方がいいかも、くらいなので。
ただ、何ヶ国語もマスターする、こんな世界もあるんだという参考にはなりました。
読書関連の本
ブログに、読書の記録をどう残したらいいかの参考にもなればいいな、と思い、読書に関連するこんな本を読んでみました。
- 『コアリーディング――たった1冊読んで人生を変える読書術』(パク・サンベ /著, 村山 哲也 /翻訳, ダイヤモンド社)
- 『人生を変える速読力「GSR」』(ジェネラティブスピードリーディング協会 /著, きずな出版)
- 『本を読む人だけが手にするもの』(藤原和博 /著, 日本実業出版社)
『コアリーディング――たった1冊読んで人生を変える読書術』を読んで思ったのは、本を目的を持って読みたい、大事なところは掴みながらも1秒でも早く読みたい、と思う人って多いのでしょうか。
私としては、「この本から、こんなことが学びたい」ということだけを目的に読んで、仕事や人生に生かしていく、というよりも。
「本を読むのが好き、読むだけでも別に満足。多分きっと、何かしらのものは、自分の中のどこかに残っているように思うし。
とはいえ、何か自分なりに考えることがあるのも好き。自分の考えなどを整頓していけるのも好き」
私は今のところ、そんなふうでやってます。
『外国語上達法』(千野 栄一 /著, 岩波新書) という本から、『【必読でした】英語と第二外国語習得のための9つのコツ|『外国語上達法』読書感想』の記事でも引用した文章なのですが、
辞書を丁寧に引き引き文学作品を読むというのは、高尚な人生の楽しみである。
これってすごい時間の使い方だな、と感じたのを思い出しました。
家の庭を見ながらのんびり、そんなふうに時間を過ごす日が私にはくるでしょうか。
また、昔は、もっと理解しながら、もっと早く読めたんだけど、と思っていて。あの頃のスピードで読めるようになるヒントはないかと速読の本を読んでみましたが、ちょっと思っていたのとは違ったかな。
まぁのんびり読んでいきましょう。
『本を読む人だけが手にするもの』には、こんなことが書かれていました。
作品は作家の「脳のかけら」である。
その脳のかけらを、読者は本を読むことで自分の脳につなげることができるのだ。
確かに私は、養老孟司さんの脳のかけらを拝見するのが、ずっと好きで楽しんできました。
また、先ほども書いた『【必読でした】英語と第二外国語習得のための9つのコツ|『外国語上達法』読書感想』の中で、『外国語上達法』の感想として、
著者は2002年に亡くなられているようですし、もちろんお会いしたこともないですが、本書を通して、著者の思いや言葉がダイレクトに伝わってきました。
と書いたこともあります。そんな、筆者の思いが伝わってくる本も好きです。
結局、どう感想を書いていこうか、という結論は全然出せませんでしたが、偶然、『本を読む人だけが手にするもの』で書かれていたように、今年は、とりあえずベスト3を選んで書き始めていました。著者によると、
300冊を超えたあたりだったと思うが、自分のなかから言葉があふれ出すようになった。
とのことなので、前向きな気持ちで、様子を見てみようと思います。
『〈自分〉を知りたい君たちへ 読書の壁』(養老 孟司 /著, 毎日新聞出版) では、
書評をどう書くかは、根本的にはその本と自分との距離をどうとるか、であろう。
内容の紹介より自分の意見が長くならないようにしてきた。
などと書かれていましたが、私の場合は、書評ではなく、単なる感想だしなぁ。
その感想が、なんだかうまく書けないなぁ、どう書いたらいいものかなぁと思っていますが、そのうちいい考えが浮かぶかもしれません。
まぁぼちぼちやっていきます。
その他よかった本
その他、よかったと思ったのは、こんな本です。
- 『人生はそれでも続く』(読売新聞社会部「あれから」取材班 /著, 新潮新書)
- 『おじいちゃんが教えてくれた人として大切なこと』(アルン・ガンジー /著, 桜田 直美 /翻訳, 岩波新書)
- 『人間の死に方 医者だった父の、多くを望まない最期』(久坂部羊 /著, 幻冬舎)
- 『人はどう老いるのか』(久坂部羊 /著, 講談社現代新書)
- 『朝イチの「ひとり時間」が人生を変える』(キム・ユジン /著, 小笠原藤子 /翻訳, 文響社)
- 『1秒でつかむーー「見たことないおもしろさ」で最後まで飽きさせない32の技術』(高橋 弘樹 /著, ダイヤモンド社)
- 『エガちゃんねる革命』(藤野義明 (ブリーフ団 D) /著, 宝島社)
『人生はそれでも続く』のような、新聞の社会面に乗っていそうな連載は、下手な小説を読むよりよっぽど人生について深く考えられるかも、というのが私の持論だったりします。事実は小説より奇なりって言葉があるように。
ですが、アメリカへ来てから10年以上新聞を読んでいないし、読書を再開したのもここ2年くらいなので、こういう内容を読むのは久しぶりで新鮮でした。
また、『おじいちゃんが教えてくれた人として大切なこと』には、あのガンジーだって怒りをコントロールしていたと書かれていました(著者は、ガンジーのお孫さんです)。
怒りを感じることは、人としてやっぱり大切なことでもあり、怒りをどうコントロールするかが重要なんだなと改めて感じました。
怒りをコントロールしたいと思う人は、10数えるとかもいいかもしれないけれど、こんな本を読んでみるのもいいのではないかなと思ったり。
『朝イチの「ひとり時間」が人生を変える』は、キンドル・アンリミテッドで読みました。読んだ直後はモチベーションがアップしましたが、早起きは3日しか続かなくて、残念。
私は、朝起きてこれがしたい、と強く思うものがないときっと続かないかなぁ。でも筆者は真っ直ぐな人だなと思うし、好きは好きな本でした。
『1秒でつかむーー「見たことないおもしろさ」で最後まで飽きさせない32の技術』と、『エガちゃんねる革命』の2冊は、ブログにも応用できる考え方が何か学べるかな、と思って読みました。
それぞれ、テレ東の人気番組『家、ついて行ってイイですか?』の仕掛け人、人気YouTube「エガちゃんねる」の敏腕ディレクターが書いた本です。
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まとめ
私は本を何冊か並行して読む癖があるので、振り返ってみると、読みかけて途中で止まっているものが何冊もありました。
買ったものの、まだ読めていないものもたくさん!
来年の楽しみにします。
また、この記事を書いていて、今年読んだ絵本、っていうのもそのうち書いてみようかな?ってちょっと思いました。
特に、英語の絵本。
英語の絵本なんて子どもが生まれるまで読んだことがなかったのと、意外と読むのに苦労しているので。
英語といえば、そういえば今年は、自分用の英語の本も何冊か書いました。単純に、読んでみたいなーと思って。
来年は読めるかな。